4日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。
終値は107.53円と前営業日NY終値(107.13円)と比べて40銭程度のドル高水準だった。
ただ、NY市場に限れば大きな方向感は出なかった。
米大統領選の民主党候補指名争いで、中道派のバイデン前副大統領が躍進すると米国株が急伸し円売り・ドル買いを誘った。
2月ADP全米雇用報告や2月米ISM非製造業指数が予想を上回ったことも相場の支援材料となった。
半面、ユーロ円やカナダドル円など一部クロス円の下落につれた売りが出てドル円の上値を抑えた。
「米連邦準備理事会(FRB)が17−18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加緩和を決断する」との観測が浮上していることもドルの重し。
ユーロドルは
5営業日ぶりに反落。
終値は1.1136ドルと前営業日NY終値(1.1173ドル)と比べて0.0037ドル程度のユーロ安水準だった。
欧州時間発表の2月仏・独・ユーロ圏サービス部門PMI改定値が予想を下回ったことで全般ユーロ売りが先行。欧州連合(EU)の欧州委員会がフランスとイタリアのリセッションリスクを指摘したこともユーロ売り・ドル買いを促し、23時30分過ぎに一時1.1096ドルと日通し安値を付けた。ただ、200日移動平均線が位置する1.1099ドル前後がサポートとして働くと下げ渋った。
なお、前日の米緊急利下げを受けて欧州中央銀行(ECB)も臨時会合を開催。
利下げなど金融政策については協議されなかったとみられる。ユーロ圏短期金融市場では12日のECB理事会で0.10%の利下げが織り込まれている。
ユーロ円は小反発。
終値は119.75円と前営業日NY終値(119.69円)と比べて6銭程度のユーロ高水準。予想を下回る欧州PMI改定値を受けて円買い・ユーロ売りが先行。
欧州委員会が仏伊のリセッションリスクを指摘したことも嫌気されて一時119.04円と日通し安値を付けた。
ただ、売り一巡後はユーロドルと同様に買い戻しが入り持ち直した。
なお、ユーロ圏各国の財務相はこの日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて電話協議し、「財政措置を含むさらなる政策をとる準備はできている」との声明を発表した。
カナダドルは軟調だった。
カナダ銀行(BOC、中央銀行)はこの日、政策金利を0.50%引き下げて1.25%にすることを決めたと発表。
市場では0.25%の利下げを予想する向きが多かっただけに、マーケットはカナダドル売りで反応した。
米ドルカナダドルは一時1.3431カナダドル、カナダドル円は79.89円付近までカナダドル安に振れた。
なお、BOCは声明で「世界的に新型コロナウイルスの感染拡大が進む中、必要なら追加利下げを行う用意がある」と表明した。
本日の参考レンジ
ドル円:106.85円 - 107.69円
ユーロドル:1.1096ドル - 1.1187ドル
ユーロ円:119.04円 - 120.13円
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