英国がEUを離脱(英国時間1月31日23時→日本時間2月1日午前8時)

2020-01-31 08:00
見通し
東京為替見通し=株価堅調予想もリスクオフは変わらず、豪ドル・ポンドの動きも注目
Fx-Wave
 昨日の海外市場では、中国の新型肺炎の拡大が世界経済に悪影響を及ぼすとの懸念が強まり、ダウ平均が一時240ドル超下落。

ドル円は投資家がリスク回避姿勢を強め下落した。

米10年債利回りが1.5325%前後と昨年10月9日以来の低水準を付けたこともドルの重しとなり、一時108.58円と8日以来の安値を付けた。
米国で初めて、人から人への感染が確認されたことも嫌気された。

 ただ、世界保健機関(WHO)が、中国で発生した新型肺炎について「国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態」と宣言すると、早期収束への期待が高まりダウ平均が140ドル超上昇。ドル円にも買い戻しが入り、108.99円付近まで値を戻した。

 ポンドドルは一時1.3110ドルまで上昇した。英中銀金融政策委員会(MPC)はこの日、市場の予想通り金融政策の据え置きを決定。
議事要旨では、金利据え置きが前回と同様に7対2で決定されたことが明らかになった。
市場の一部では利下げを予想する向きがあったほか、据え置きでも利下げを主張するメンバーが前回から増えるとの見方があっただけにポンド買いで反応した。

 本日の東京市場のドル円は、昨日のレンジ内を中心とした動きとなるか。米国株式市場が下落後急反発したことで、本日の日経も買い戻しが予想される。

CME225先物は、大阪取引所の30日の引け値から225円上昇して引けていることで、日経平均も同程度の上昇を期待できるかもしれない。株式市場が持ち直しているとはドル円の買い要因となる。また時間外で発表されたアマゾンの決算が好結果だったことも、米株先物上昇でドル円の支持要因となりそうだ。

 しかしながら、新型肺炎の悪影響は今後も意識されるだろう。
特に日本は、武漢からの帰国者に対して諸外国が行った隔離などを行わず緩めの対応をとったことで、今後の新型肺炎が拡大するリスクが高い。
週末に各国で罹患者が増加することは避けられず、週末を前に敢えてリスクオンとなるポジションをとるのは危険だろう。

NY株式引け後に米国も在中の大使館員らの国外退避を許可することを決定したことを考えると、昨日のNY市場で流れが新型肺炎の早期終息の楽観論を信じるのは時期尚早だ。
 
 またトランプ米大統領弾劾裁判でボルトン前大統領補佐官の招致について、31日を含め攻防が続くことには警戒したい。
共和党員がどれだけ招致に賛成票を入れるか、前補佐官に対する質問がどうなるかなど、週末に大きな進展がある可能性もあり警戒したい。

 経済指標では本日東京時間で注目されるのが、10−12月期豪卸売物価指数(PPI)、1月中国製造業購買担当者景気指数(PMI)などになる。
ただし中国は旧正月の休日を延期していることもあり、予定通りに発表されるかは不明。
もし発表された場合は市場予想が景況の強弱を判断する節目の50となっている。
本邦の経済指標も発表されるが、それらで為替市場が動くことはまずないだろう。
 
 ドル円以外では東京時間はまずは豪ドルをはじめオセアニア通貨に注目したい。
昨日はNY株が戻ったのにも関わらず、オセアニア通貨の戻しは浅かった。
各国とも脱中国を急いでいることで、中国経済の停滞が予想され、
オセアニア通貨は上値が重く推移しそうだ。
なお豪ドルは対ドル、対円ともに昨年10月以来の水準まで下がっている。
 ポンドの動きにも警戒したい。

昨日は予想外の7対2での金利据え置きが決定したことで、相場が大きく動いている。
本日は月末でユーロポンドのロンドンフィックスが大きくなり、ポンドは乱高下しそうだ。

また英国が本日をもってEUから離脱することで、議員の発言なども要警戒となる。

2020-01-30 21:33
発言
【要人発言】BOE総裁「ブレグジットの不確実性が成長の足かせとなる」
Fx-Wave
カーニーBOE総裁
「ブレグジットの不確実性が成長の足かせとなる」
「コアインフレ率は低迷」 

2020-01-30 21:29
通常市況
ポンドドル1.3095ドルまで上げ幅拡大、21:30からカーニーBOE総裁会見
Fx-Wave
 ポンドドルは、イングランド銀行金融政策委員会(MPC)が政策金利を据え置いたことで1.3095ドルまで上げ幅拡大。21:30からは、カーニーBOE総裁の最後の記者会見があり、要警戒か。

 また、21:30からは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、世界保健機関(WHO)が緊急委員会を開催し、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に当たるかどうかを話し合う。
もし、認定された場合は、リスク回避の円買い・株売り圧力が強まることで要警戒か。

GBPJPY
2020.1.31 GBPJPY

2020.1.30 GBPJPY


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